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並列計算のヒント: 浮動小数点計算の再現性を保つためのヒント

並列計算時の数値演算の再現性問題 計算機で浮動小数点演算を行う場合,一般にその結果は数学的な演算とは一致しない。たとえば,一般に計算機の加算のような浮動小数演算では次式のように結合法則が成立しない。 \[ (x + y) + z \stackrel{?}{=} x + (y + z)\] 10 進数で有限桁数な数でも 2 進数表記では有限桁数で正確に表現できない場合などもある。数学的に正確ではない例として,以下のように $0.1 + 0.01 - 0.1 - 0.01$ を計算すると $0$ にならない。(Python 3.8.5)      >>> 0.1 + 0.01 - 0.1 - 0.01      -5.204170427930421e-18 しかし,$0.1 - 0.1 + 0.01 - 0.01$ の結果は $0$ である。      >>> 0.1 - 0.1 + 0.01 - 0.01      0.0 また,絶対値の極端に違う数値の加減算で絶対値の小さな値が値に反映されないアンダーフロー問題などもある。これは丸めの演算が演算順序に依存する(Order dependent rounding) 問題である。大きな数に極端な小さな数を複数たす場合,丸めによって小さな数が皆無視される場合でも,小さな数を先にたすことで,無視されなくなる場合がある。 しかし,アルゴリズムの多くはある演算結果の等値性に依存する。そのためにこの数値演算の再現性は重要な問題となる。演算結果が等しくないという場合でもその差は最初の数値演算の例のようにかなり小さいことが普通なので,これをある範囲の上限と下限を記録する interval algorithm を使うことができる場合がある。ただし interval algorithm は今回の Tips では用いない。 今回の Tips では演算順序の違いによる問題を避けるために並列演算の各スレッドやプロセスで演算が同じ順序になるようにする方法例を述べる。 具体的問題例 具体例として以下の 2 つの幾何学問題を用いる。  空間分割型の ray-object intersec...

A fake truth by web (ウェブ上の偽の真実): グーグル翻訳の些細な間違い

私は算数のビデオの教材を作ることがあるが,今回公開したビデオは日本語であったが,それに英語で不可解なコメントがあった。 「あなたのビデオの内容は「ひき算」なのに,なぜタイトルが「割り算」なのですか?」 である。このビデオのタイトルは日本語で「基本のひき算」である。しかし英語のコメントで,なぜ「Basic Division  (基本の割り算)」というタイトルなのかというのである。 どうもわからないまま,日本語では「ひき算」とは subtraction であり,割り算 (division) ではないと説明した。そこでわかったのは, Google translateは「ひき算」と入れると,「Division」という翻訳をするということである。漢字の「引き算」とすると,「subtraction」と正しく翻訳される。しかし,全部ひらがなで「ひきざん」では,「Hikiman」と不明な言葉になる。引き算の基礎となると,小学生低学年なためにひらがなを使ったのだが,それを Google translate は間違えるのである。 Figure 1: 日本語のひき算が Google translate で  ``Division (割り算)'' と翻訳されている様子 2017-10-14 しかし困ったことに,Google translate の信頼性は高い。私のような単なるnative speaker というだけでは, Google translate よりも信頼がない。日本で日本語だけで出版している会社の辞書も信頼されないようである。 まずは,「ひき算」は,漢字の「引き算」の Phonetic sign を使った表記であることで,日本語辞書でひけることを 日本語の online の辞書で説明 した。 Figure 2: 日本語 online 辞書で,「ひき算」は「引き算」と同じと見せている様子 そして, 日英辞書の結果は,subtraction であることを説明 した。 Figure 3: 日英辞書が「ひき算」を「subtraction」と正しく翻訳している例 Google translate が間違っているというのを言っても信じてもらえない世界というのは,なかなか大変だと思う。 これは Reality...

Random quotes from ancient time to now

ある国の質を見たければ,それが国民投票で何をするかを見ればいい. -- a Greece philosopher 良い決定とは数ではなく知識で決まるものだ. -- Plato 独裁者は民主主義の中から出てくる.そして最大の自由から,奴隷と最悪の暴君が生まれる. -- Plato 政治に参加しないことの罰は,自分より劣ったものに支配されることである. -- Plato ...はい,と彼は言った.しかし,国の舵をとる者の性質とは何ですか? そして,私達がまだ話をしていないことはなんでしょうか? まず最初に,と私は言った.資格のあるものの性質ということを考えてみようではないか.もし,船の舵をとるものが,金持ちか人気者かどうかで選ばれて,貧しい者には舵に触ることも許されない.たとえその貧しい者がより良く航海術を身につけていたとしても許可されないとしたらどうなるだろうか? -- The republic

私と大家との話

私: ちょっと引っ越ししたいと思います.今の家賃が高すぎるので. 大家: そうですか.仕方ありません. 私: ちょっと特別な方法を利用できますか? 大家: ? 私: 家賃はもう払いたくありませんが,部屋は残しておいてもらえますか? そして部屋への出入りを自由にしておいて下さい.ある国の半分の人がそういう方法ができるというようにです. 大家: なるほど.こんな時世ですからね.ちょっと契約は変えてもらわないといけません.出入りの時に今の家賃の2倍を払ってもらえれば大丈夫です.もちろん毎月の支払い義務はありません.お好きな時だけいらっしゃってお支払い下さい. 私: ワォ,ありがとうございます! 大家: いえいえ,どういたしまして. 私: これで私に本当に必要な時だけ払えば自由に出入りできます.独立と主権をとりもどした気分です.

理想と現実

憲法というものについて考えた. それは国の基本的方針,理念を示すものであるという. そこに現状に合わないから基本的方針を変えようという考えを見た. その考えは, 殺人が存在する現状に会うように,殺人を合法化すること, 盗みが存在する現状に会うように,盗みを合法化すること, 差別が存在する現状に会うように,差別を合法化すること, 戦争が存在する現状に会うように,戦争を合法化すること, であろう. 理念,理想と現実が違うから,なぜ理想を変えなくてはいけないのか. 殺人が存在する現状を,殺人をなくす方向に努力する 盗みが存在する現状を,盗みをなくす方向に努力する 差別が存在する現状を,差別をなくす方向に努力する 戦争が存在する現状を,戦争をなくす方向に努力する それが筋ではないのか. 基本方針が現状に合わないのが,基本方針を変える理由になるのはなぜか. おかしいだろ. 理想と現実が合わないなら,現実を理想に近づけるよう努力するのが進歩ではないのか. 楽してさぼって理想が追求できるかよ. 理想を貶めてしまうやつが,未来なんか語るなよ. 現状維持だけしようという組織にどんな未来があるのか. ちょっと考えてみてもいいんじゃないのか. 嘘をつくなら,今の理想が低いから高くしたいって嘘くらい言えよ.

誕生日の寄付

様々な事情があって,今年は後れて誕生日パーティーをした. 誕生日パーティにはプレゼントが定番だが,私は実際に手にとることができて欲しいものは 1 つを除いて全部持っている.手にとれないもので欲しいものはいくつかあるが,もらってもしようがないか,もらうのは無理なものや,自分ですべきものばかりだ.たとえば,世界平和が欲しいとか,無料の世界レベルの教育システムが欲しいとか,ある数学の概念を理解したいとか,ドイツ語がもっと上手になりたいとか,ボランティアのための時間がもっと欲しいとかである. そこで,去年からプレゼントの代わりに寄付をもらうことにした.最初にどの団体に寄付をするかを宣言しておき,集まった寄付と同額を私のポケットマネーから出す.そうして2倍にした金額を宣言しておいた団体に寄付するということにした.今年で2年目である. なかなかいいかなと思う.寄付証明をもらったら,それをパーティに参加した友人達に見せたのだが,もちろん私のシニカルな友人達は,そんな紙は Photoshop でも作れると冗談を言う. 今回少し心配だったのが寄付が集まりすぎて,私の出す金額が多くなりすぎたらどうしようかということだった.まあ,払えない額でもなく良かったと思う.

Super Tuesday

たまたまスーパーチュースデーと呼ばれる日にアメリカにいて,そこでトランプ氏がいくつかの州で勝利する報道を見ました.Make america great again をモットーにしている彼の言葉を聞くと私の考えている great とはずいぶん意味が異なることを感じます.「メキシコとの間に壁を作って分断するためにメキシコにその費用を払わせる.」「地球温暖化は信じていない」「公共の健康保険はいらない」「ISISを爆撃したい」「死刑の復活をせよ」などなど(参考: http://www.nytimes.com/interactive/2016/us/elections/donald-trump-on-the-issues.html ) 彼は現在,勝ち進んでいます.私には,国内に問題があればそれは他の国が悪いことであり (例: メキシコとの間の壁),問題は戦争をしかければ解決することであり (例: ISIS),問題があっても,信じない.で解決する (例: 温暖化) のように聞こえます.死刑のように,国家権力は命を奪う権利がある.というものに賛成することや,実質的に貧しい人には医療を受ける機会もなくて良いという言動と理解できます.これが great な国であれば,彼が大統領になった時に何をするのかと予想すると,戦争が最初に思いつきます.どこと戦争するのかはわかりません.ロシア,北朝鮮,中国,メキシコ,イスラム国家のいづれか?  そしてそれはアメリカの負債を増加させ,国家を疲弊させ,テロの連鎖の原因となるように思います.一方で実際に戦うのは誰なのか?  確かアメリカばかりが世界を守るのはもう終りにしようという発言もあったと記憶しています.それは同盟国に戦えということでしょうか.ヨーロッパがそれに素直に従うのはあまり想像できないので,実際に戦うのは日本や韓国ということになるかもしれません.これが単なる想像で終われば嬉しいですが,そうなのか,自信が持てません.

ソーシャルメディアの記事の質を高くするための新しい記事の評価方法

私がソーシャルメディアをあまり使わなくなってからずいぶんたつ.自分の時間をソーシャルメディアで上手く使えなかったのが原因で,何か上手く使う方法があるのかもしれないとは思っていたが,今日,次の TED トークを聞いて,ちょっと違う面を考えた. Wael Ghonim: Let's design social media that drives real change http://www.ted.com/talks/wael_ghonim_let_s_design_social_media_that_drives_real_change ソーシャルメディアを使っていて,少し感じていたのは,このトークの polarization の部分である.ソーシャルメディアでは,何かを好きな人が集まる場がある.しかし,多くはもともと何かを好きな人で,新しい考えの人はなかなか入ってこない.ちょっと違う考えの人は他に行ってしまう.結局実際の友達とのカフェの会話の方が違う考えがある程度はいってきて私には面白いのだった.少し違う考えでも,ソーシャルネットワークではその場でログアウトしてしまうことができるが,友達とカフェにいればそうはいかない.つまり友達との会話には理解と対話があることが多い. ソーシャルメディアでは通常,Like/Dislike という形でしか記事の評価がない.この場合,センセーショナルなうわさや,ヘイトスピーチの評価は高くなる.それは,好きにしても嫌いにしても簡単に判断できるからだ.そのような評価では対話や理解は記事の評価には入らない.たとえば,ヘイトスピーチの典型例として,「特定の宗教を持つ人々を地域から排除せよ」というような発言はLike/Dislike の合計クリック数としては高いスコアになるだろう.そしてそれが注目される記事として高く評価される.読者が多いとされれば,広告業界は注意を払うだろう.典型的な Yellow Journalism の手法である. つまり Like/Dislike 評価では,新しく学ぶという要素がない.既に好きなら好き,嫌いなら嫌いとなるような記事が評価される.もし私が,記事の質を落としてポピュリズムに走れば,私の記事はより「好き」か「嫌い」かどちらかのクリック数を獲得できる.それが注目されていることの指標になる....

カバー・ザ・バッド 2015

本日ご紹介する製品は「カバー・ザ・バッド 2015(モデル:黒)」です. Covert the bad 2015 (model: black) 単なるガムテームのように見えるかと思いますが,しかし,これの利用方法はあなたの生活を向上させるものです.たとえば次の画像をご覧下さい. Bad example あなたを嫌い,害を与えようとするこのようなステッカーを目にすることは,あなたの精神衛生上良くありません.税金と年金を毎月払っているあなたに,このような言葉を返してこられれば,ショックでしょう. そこで「カバー・ザ・バッド 2015(モデル:黒)」の登場です.このようなステッカーに反対するという意思を込めて,抗議の「カバー」です.その結果はこのようになります. Example of usage of cover the bad いかがでしょうか.あなたのポケットに1つ「カバー・ザ・バッド」,ファッショナブルなあなたには,モデル赤,オレンジ,イエロー,グレイ,など各種をとりそろえております.

70 年が過ぎて

2015年7月25日,70 年前,Harry S. Truman が原子爆弾を使用する命令を出したとされる建物の前に僕達は集まった.そして原子爆弾が二度と殺すために使われないように祈って,灯籠を作った.僕は祈りだけでは何も解決できないことを感じている.それでも祈りから始め,そしてそう祈っている人達がここにいることを伝えようと思う. Making lanterns Put lanterns on the lake Lanterns

ニュースソース (Germanwing 機墜落事故について)

先日 Germanwings の墜落という惨事があり,まずは犠牲者とその関係者の方にはお悔やみを申し上げます. これについて報道のソースにちょっと疑問があり,このブログを書いています. いくつかの日本の新聞が「ビルド誌によれば」というふうに書いていますが,ビルド誌はドイツのいわゆるタブロイド誌であり,芸能人のゴシップなどの記事を中心にしている新聞です.センセーショナルな記事が売りの,日本のいわゆるいくつかのスポーツ新聞の役割をしている新聞です. たとえば,以下の報道で, http://digital.asahi.com/articles/ASH3W722YH3WUHBI02H.html?ref=nmail 副操縦士に「精神科の受診歴があった」,「失恋に苦しんでいた」の話はこのビルド誌の報道を朝日新聞が紹介したものとなっています. 以下の記事の最初のリンクでは副機長の年が 27 歳,次では 28 歳になっています.記事は一日違いですので,3/27がこの人の誕生日だったのでしょうか? (2015-3-31(Tue)の時点で,今後訂正が入るかもしれませんが) http://digital.asahi.com/articles/ASH3W2FT1H3WUHBI00C.html?iref=reca http://digital.asahi.com/articles/ASH3V7GWKH3VUHBI033.html?iref=reca 3/28の時点ではフライトレコーダはまだみつかっていないという報道が主です.私は素人ですが,Wiki pedia によればフライトレコーダーがなく,ボイスレコーダーのみでは通常コックピットでどんな操作があったかは不明のはずです.そう考えて読むと,操作についての各社の報道は推測なのか,どこまで事実としてわかっているのか実は不明なように読めます. またボイスレコーダが回収されたとは公式な発表はありましたが,内容は発表されていないという報道も同時にありました.しかし,その後,内容の報道があいつぎました.しかし,公式発表という話がみあたらないのです. それでボイスレコーダーの内容の出所を探すと,以下の報道では再び「ビルド誌によれば」となっています. http://fox4kc.com/2015/03/30/l...

あわせるの意味: Part 3

前回のような話を知人にすると,「そんなことわからなくても皆生きていけます」と言われることもあります.確かにその通りかもしれません.私も以前はわからない人が多数いてもいいんだと思っていました.しかしこのようなことを使って人を騙す人達がいることをみるにつれ,それでいいのかと思うようになりました.特にお金を騙し取る方法としてこれに類似した間違った論理を使った事件の記事などを見ると,知っておいて欲しいなと思うのです. 前回書いたことは実は数学の問題に見えますが,むしろ言葉の問題です.数学の問題の形になっていますがこの問題の言葉の問題の部分だけでも少し考えてもらえたら嬉しいと思います.つまりそれは問題が何を意味しているかということです. 問題は言葉で述べられていますから,言葉の意味を考えて欲しいのです.この場合にはゴールの率という考えと合わせるという言葉の意味を深く理解する必要があります.私はこの生徒に,このことを考えて欲しくてこの問題を考えました.ゴールの率というのはシュートした回数のうちの成功した回数でそんなに難しくありません.しかし,私は意外なことに「合わせる」の意味を理解していない人が多いことに気がついてこの問題を作ったのです.ここではいくらたしても値が同じというおかしな計算を正しいように見せるために,「合わせる」の持つ多重の意味を利用したのです. 私は「合わせる」という言葉が簡単なように見えるのに,実はそうでないことに気がつきました.言葉の持つ奥深さがあることに気がつきました.そして簡単に見えるが故にあまり深く考えないという盲点をついたのです.文学をする人など,一言一言の言葉の意味を大切にする人ならばこれには気がつくことでしょう.日常の生活ではあまり気がつかないことだと思います.しかし,これが見破られなければ,合わせても同じ量になることを利用して,たとえば税の負担やある料金の負担が変化しないように見せかけることができることでしょう.私は人々がそのようなことに騙されて欲しくありません.民主主義の世界では多数が嘘に騙されれば,私も騙されてしまいます.いや,たとえもし私がわかっていても多数に巻き込まれて騙されなくてはいけなくなるからです. この少年は問題の意味を理解して,私の嘘を見抜きました.そしてこの少年は私に尋ねました「先生も嘘を言うのですか?」私は答...

あわせるの意味: Part 2

少し前に私はある13歳の少年に算数を数ヶ月教えていました.彼の家族はちょっと遠くに引っ越してしまうため,最後のセッションの日がやってきました. 最後のセッションでは, \(\frac{1}{2}\) と \(\frac{1}{2}\) を合わせるといくつになるかという話で2つの話をしました. \(\frac{1}{2}\) 個のケーキと \(\frac{1}{2}\)個のケーキを合われれば \begin{eqnarray*} \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = \frac{1+1}{2} = \frac{2}{2} = 1 \end{eqnarray*} と,1になります.分母はそのままに分子をたすという分数のたし算がここにあります.私達はなぜこのようにするのかの理由について議論しました.そしてこうする意味について話し合いました. そこで私はもう1つの話をしました.あるサッカー選手がある試合で2回のシュートをして1回ゴールしました.ですから,この選手のゴールした率は 2 回のうち1 回のシュートで \(\frac{1}{2}\)です.(シュート2回で1ゴール.) 次の試合でこのサッカー選手はやはり2回のシュートをして1回ゴールしました.ですから,この選手のゴールした率は今回も 2 回のうち 1 回のシュートで \(\frac{1}{2}\) です.2試合分を合わせると 4 回シュートして 2回のゴールですからこの選手のゴールの成功率は \(\frac{1}{2}\) です. \begin{eqnarray*}  \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = \frac{1+1}{2+2} = \frac{2}{4} = \frac{1}{2} \end{eqnarray*} これは正しいはずですが,しかし,\(\frac{1}{2}\) と \(\frac{1}{2}\) を合わせたら 1 ではなかったでしょうか?  分数のたし算としてはおかしいですね.ケーキを合わせると \begin{eqnarray*}  \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = 1 \end{eqnarray*} なのにゴール率は2試合分を合わせても \begin{eqnar...

あわせるの意味: Part 1

人は言葉を使って考えるので,考えたことをプログラムにする私にとっても言葉は重要なものです.1つの言葉が状況によって様々な意味に使われることはよく見られます.それはある種の冗談,洒落というものがあることからもわかります.あるいは基本的な言葉が文脈によって意味が変化するというのも普通であり,それが人間には普通であるようです.たとえば「上げる」と言うことばは,「地面に対して高い方向に移動する」ということもあれば,ものを贈る時に他人を尊敬する意味で相手を上として,「上げる」ということもあり,またコンピュータで「ファイルを上げておく」とするとファイルをどこかのサーバーにアップロードするというふうにもあります.声を上げるというのは物を動かすのではなく,意見を言うという意味です.同じ「上げる」という言葉でも実際に行うことは違います. このようなことは1つの言語だけで考えているだけでは気がつきにくいものですが,外国語を学んだことのある人は翻訳という作業を通して母国語と外国語の両方の奥深さを新たに知ることが多いでしょう.辞書には普通複数の意味が書かれています.文学,特に詩では1つの言葉を2つの意味として使うことで奥深さを持たせるということが重要となっています.1984 のNewspeak では人民の思考を制御するために言葉の意味を制限する描写があります.またコンピュータ言語を学んだ人ならば例えば overloadingなどの概念で同じ名前の関数が異なる実装となることから人間が言葉に複数の意味を持たせていることに気がつくことができます.数学を学んだ人は同じ演算子記号の意味が様々な操作になることにも気がついているでしょう. プログラミング言語や数学を学ぶ時,そこには文学的なものを感じる人達はいくらかいらっしゃると思います.ルイス・キャロルやチョムスキーのような言語と数学の両方にいる人達は2つの異なる物に得意なのではなく,そこにあるのは1つのものだと私は想像しています. この1つの言葉が様々な意味を持つことから,自分の言っている言葉が本当はどのような定義なのかを考えることは重要です.最近そのことを感じる機会があったので次回はそれについて続けます.

Mad World Dance in Berlin

Mad world dance という寸劇をベルリンのブランデンブルグ門の前でみることができた.ダンスというものがこれほどの表現を持っているということを始めて知った.私にはまだまだ知らないことが多すぎる. Mad world dance in Berlin (2014.3.8) ダンスのシーンではほとんど説明がないのにオリンピックのアスリートたちが「汚染水は完全にブロックされている」という阿部首相に率いられて福島第一原発に泳いでいく場面がわかる.そして根本的な問題を解決するのではなく風評被害を抑えるためだけに魚を食べるデモをする阿部首相,などなど. 私の最も好きな部分は最後のダンサーのコメントである.風刺で今の状況が悪い悪いと示すだけではなく,”Let's make a different future because it is possible if we all do something.”「新しい未来を作りましょう。なぜなら私たちそれぞれが何かをすればばそれは可能だからです.」という希望のメッセージである. このダンスは一見の価値ありと思う. http://vimeo.com/88526070 ところでこの汚染水についての政府の公式発表のページが移動したようで見当たらない. http://japan.kantei.go.jp/96_abe/decisions/2013/osensui_e.html  Googleで検索語「Fukushima daiichi contaminated water」で探すと過去のキャッシュがみつかるのでそれをたどって見つけることができるが,不便である.

電力会社の指数のパワー

2013 年 Kaninchschule 入試問題より うさぎさんの町ではきつねさんが電気を作っています.ある日きつねさんは他に電気を作っている人がいないことに気がついて,毎年値上げをすることにしました.きつねさんは役場で働いているきつねの伯父さんに,今1万円払っている人に毎年千円づつ定年まで30年間値上げしたいと思うけれどもどう思うかと聞いたところ,伯父さんは「お前は商売を知らないな,千円ではなく 10% 毎年値上げすると言いなさい」と言われました.この時,以下の文のうち正しいものはどれですか. 1万円から毎年千円値上げする場合と,1万円から毎年10%値上げする場合は同じである.30年後にはどちらも千円×30年 = 3万円で,最初の値段 1 万円と合わせて電気代は月 4 万円になる. きつねの伯父さんの言うように 10% と言う方が 30 年たった時にもっと値上げることができる.値上げは毎年千円の時の2倍の 6 万円で月に 7 万円の電気代になる. きつねの伯父さんの言うように 10% と言う方が 30 年たった時にもっと値上げることができる.値上げは毎年千円の時の5倍以上になる. 解答 10% と言う方が値上げ幅を大きくできる. 1年目の値上げ額 10000 * 0.1 = 1000,これに 10000円をたして,11000 円 2年目の値上げ額は,既に料金が 11000円に上がっているのでこの 10% は11000 * 0.1 = 1100,これに 11000円をたして,12100 円. 3年目の値上げ額は,既に料金が 12100円に上がっているのでこの 10% は12100 * 0.1 = 1210,これに 12100円をたして,13310 円. n 年目の値上げ額は,$10000*(1.1)^n$ で計算できる.30 年後には$10000*(1.1)^{30}$ でこれは 17万4494円です.したがって答えは 3 です. どうして伯父さんが「いくら値上げするか言わずに毎年10%値上げする」ように言ったのかわかりましたか? 日常生活でも,このように,「毎年同じ 10%」と言って,同じという印象を植え,値上げ幅を毎年増やす人達がいますので,注意しましょう.

私はクーダムで私を襲って怪我をさせて逃げた男を探している

奇妙な紙をしょった男が駅に座っていた.彼の紙には次のように書いてある."Ich suche nach einem Mann, der mich am 5.9 um 0:40 Uhr auf dem Ku'damm tätlich angegriffen hat und dann weggelaufen ist. Er rief, dass er alle Ausländer, Chinesen und Japaner hasse. Wenn er wirklich dir Zukunft von Deutschland (und der Welt) retten will, dann kann ich ihm einen Job anbieten. Aber nur für kurze Zeit. Sehe sundayresearch.eu". 私の翻訳 「私は9月5日 0:40 にクーダムで私を襲って怪我をさせて逃げた男を探している.その男は全ての外国人,中国人に日本人が憎い.と言っていた.彼が本当にドイツ(と世界)を救おうという気があるのなら,私には彼に仕事を与えることができる.しかしすぐでないといけない.sundayresearch.euを見よ.」 A man with eyepatch. Zoom in to the message.

Myron Krueger の驚きのデモ 1988.

インタラクティブアートや virtual reality のさきがけということである.既に二本指を広げることで画像を拡大したり,指で画像を移動させるという,今ならタブレットやスマートフォンでよく見ることが実験されている.(4:30あたり) http://youtu.be/dmmxVA5xhuo?t=4m30s しかし,ちょっと変だと思ったのは,昨年の訴訟ではこれは Apple の発明の1つであり,Samsung はこれらによって 10 億ドルを支払うという話があった. http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20120827/418281/?ST=smartphone この発明は Apple の 2005 年の発明であるそうだ. さらに不思議なのは,このズームのジェスチャーを 1993 年に発明したという人があらわれて,Apple に勝訴しているということである. http://easthamptonstar.com/News/2013829/Springs%E2%80%99-Own-Beats-Apple Myron Krueger のデモはいくつもの意味ですごいものだ.それ自身のすごさがあり,そしてこの訴訟の無意味さを示し,特許制度の破綻まで示している.

参院選

今日私は大使館を訪ね,参院選の投票をした.昨今の報道は自民党の圧勝とその後の原発の再稼動についてしきりである.私は今回,日本の終焉というものを感じる.原発のことではない.人々の精神の変化である. かつて日本が災害に面した時,人々は助けあい,新しい技術を開発し,そして街を再建してきた.しかも以前以上のものを再建してきた.災害は苦しく大変なものにもかかわらず,かつての日本人はそこから立ち直り,しかもそれをばねして次のレベルに進む原動力にするほどの底力を持っていた.今回福島には街の再建はまだならず,新規エネルギーのめどは立たず,一歩下がって原発に頼ろうにも,高速増殖炉もプルサーマルも遅れている現状で,原発自身の未来すら見えない状況である.核融合の実現予定ははるか未来である.過去の遺産のエネルギーに頼るのが政策となる...かつての日本の底力はどこにいったのだ? 死にかけているのにそれに気がつきもせず数年の延命に頼るようになったのはいつからなのだ?いつから未来が見えなくなったのだ? 私は自分自身に,「日本というのは一つの国でしかなく,世界全部に比較したら小さなものである」と言ってきた.それでも,それが滅ぶのは見たくない.こういう感情は知らなかった: かつて栄えたすばらしい国が滅んでいくのを見るのは,悲しい.特にそれが自分の育った国であれば.

Why does he need to run.

Edward Snowden が逃亡中です.私は最初思いました.何故逃げる? 大統領が彼の言っていることはそのとおりと言った今,なぜ彼が逃げる必要がある? 以下は私の思考実験です.もしかしたらあまり気分が良くないかもしれません.それは私の思考実験は人間性まで無視することがあるからです.ですから私は通常これを人に見せません.今回ここに書くのは,私は彼が害を受けるのを見たくないからです. 「彼を殺す価値はない」と私は最初思いました.もし誰,あるかはどこかの組織が彼を殺すとしたら,その効果は何を狙ったものになるだろうか. 私は2つの彼を殺したい動機の可能性があることに気がつきました. 一つめは政府です.ドミノ効果を避けるためです.第二第三のSnowdenの出現を妨げるためです.しかし,これはあまりにも明らかで,もし政府が彼を殺したら,どういいわけしても世界が責めるのは必至です. 二つめはこれを利用しようとする政府を貶めようとする組織です.最初の動機があまりに簡単なので,もし政府を貶めようとする組織であれば,彼を殺し,そして政府を責めるでしょう.「見たか,政府のしわざだ.あの政府こそ邪悪なのだ.」と. ここまで考えると,彼の命の重要性がますます増してきます.私でさえこのようなシナリオを想像できるのですから,これを政府が逆手に取ろうとするかもしれません.そして政府は二番目のシナリオを宣伝し,対抗組織を貶めようとする. 彼は今は逃げなくてはいけません.しかし,もし彼が死ねば,政府を疑う人がいるのは避けられません.そこで私は政府に提案します.彼を守るべきです.そうでなければ,あらゆる反対者がこの機会を利用しようとするでしょう.