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Showing posts from March, 2020

コロナウイルスの日本での増加量の異常に見える統計値に対する心配

コロナウイルスに関しては様々な記事や情報があります。既に感染の始まった今,一つの大事な点は,まず命を救うこと,つまり最終的な死者数をどれだけ減らせるかだと思います。ここであまりに急激に患者数が増えると社会にある病院では対応できず,医療システムが崩壊する危険性があります。その場合には助かる命が救えないことが頻繁に起こり,これをいかに食い止めるかが重要になります。 このために重要なデータが患者数の移りかわりです。いくつかのデータがありますが,John Hopkins の Data Repository   のデータを元にして解析した Aatish's Exponential/Logistic Curve-Fitting Site  があります。 これは毎日更新されていますが,これを見ていたら,日本のデータの異常なことに気がつきました。 まずは現在の感染者の数と,最近の週で増加した数のグラフです。日本は他の国々と比較して確認された感染者に対して新しくみつかる感染者の数がかなり少ないのです。(図 1 では日本のみが例外的に下まわっている。) 図 1: COVID-19 全感染者の数と,最近の週で増加した数 図 1 出展: minutephysics: How To Tell If We're Beating COVID-19  (いつコロナウイルスに勝利したかはどうしたらわかるのか) 感染者のみつかる割合が少ないのはいいじゃないか。と思うかもしれません。しかし,どの国も同じような傾向があるのは,基本的に同じ病気だからなはずです。国によっては町ごと封鎖してしまうような対策をとる中,日本が特に他の国に比べて強く移動の制限をしているとは聞いていないので,疑問に思います。またこのグラフは両対数グラフなので 3 目盛りが 100 倍になっています。日本の感染者の率が少しだけ違うのではありません。日本は他の国々に比べて数十倍の違いがあります。 次は感染の速度 (確認された患者数が 2 倍になる日数) を見たグラフです。誤差の範囲を考慮しても 10 日を越えているのは日本のみです。誤差範囲内で越えている国もありますが,それも日本を入れても数例で例外的です。この 2 つのグラフは毎日自動生成されるため,軸の範囲が違うことを注意して見て下