先日,虚数についての Welch Labs の興味深いビデオを見た.
https://youtu.be/T647CGsuOVU?list=PLiaHhY2iBX9g6KIvZ_703G3KJXapKkNaF
また,次の Kalid Azad の数学での名前についての記事も面白かった.
https://betterexplained.com/articles/learning-tip-idea-name/
どちらの記事もガウスが正(プラス),負(マイナス),虚数の名前について述べたことを参照している.ガウスはこれらの名前は間違いであり,人々がマイナスかけるマイナスがプラスになることや,純虚数かける純虚数が負の実数になることを理解できない理由の1つとしている.私自身もこれがわかりにくかったので,なぜ -1 * -1 = +1 になるのかのビデオを作ったりした.
説明ビデオ: なぜ -1 * -1 = +1 なのかのパターンでの説明
https://youtu.be/uD7JRdAzKP8
説明ビデオ: なぜ -1 * -1 = +1 なのかの山登りでの説明
https://youtu.be/uD7JRdAzKP8
しかし,ガウスの考えはもっとシンプルで強力な気がする.ガウスは次のように書いている [Gauß, Werke, Bd. 2, S. 178].
Hätte man +1, -1, √-1) nicht positiv, negative, imaginäre (oder gar ummögliche) Einheit, sondern etwa directe, inverse, laterale Einheit gennant, so hätte von einer solchen Dunklelheit kaum die Rede sein können.
次は私の日本語への翻訳である.
もし, +1, -1, √-1 が,整数,負数,虚数(または不可能な数)ではなく,直接数,逆の数,横の数と呼ばれたのなら,これまでに述べた不明瞭さは疑問にもならなかっただろう.
ガウスは負数を逆の数 (または翻訳としては反対になる数) という名前にすべきと提案している.Kalid は彼の記事で正数,負数を前方への数,後方への数としてはと提案している.もし,後方への数かける後方への数とすると,前方に向くのは,マイナスかけるマイナスがプラスというよりもずっと直感的だろう.
ガウスが提案した虚数の名前は「横の数」である.ガウス流に言えば,直接の横の数かける直接の横の数は逆の数,√-1 * √-1 = -1 となる.すると,-1 * √-1 は逆の横の数,- √-1 となる.そして逆の横の数かける直接の横の数,それは -√-1 * √-1 = +1 となる.以下の図を見て欲しい.
この名前を使うと,「マイナスのマイナスはプラス」ではなく,「逆の逆は元に戻る」ということになる.
https://youtu.be/T647CGsuOVU?list=PLiaHhY2iBX9g6KIvZ_703G3KJXapKkNaF
また,次の Kalid Azad の数学での名前についての記事も面白かった.
https://betterexplained.com/articles/learning-tip-idea-name/
どちらの記事もガウスが正(プラス),負(マイナス),虚数の名前について述べたことを参照している.ガウスはこれらの名前は間違いであり,人々がマイナスかけるマイナスがプラスになることや,純虚数かける純虚数が負の実数になることを理解できない理由の1つとしている.私自身もこれがわかりにくかったので,なぜ -1 * -1 = +1 になるのかのビデオを作ったりした.
説明ビデオ: なぜ -1 * -1 = +1 なのかのパターンでの説明
https://youtu.be/uD7JRdAzKP8
説明ビデオ: なぜ -1 * -1 = +1 なのかの山登りでの説明
https://youtu.be/uD7JRdAzKP8
しかし,ガウスの考えはもっとシンプルで強力な気がする.ガウスは次のように書いている [Gauß, Werke, Bd. 2, S. 178].
Hätte man +1, -1, √-1) nicht positiv, negative, imaginäre (oder gar ummögliche) Einheit, sondern etwa directe, inverse, laterale Einheit gennant, so hätte von einer solchen Dunklelheit kaum die Rede sein können.
次は私の日本語への翻訳である.
もし, +1, -1, √-1 が,整数,負数,虚数(または不可能な数)ではなく,直接数,逆の数,横の数と呼ばれたのなら,これまでに述べた不明瞭さは疑問にもならなかっただろう.
ガウスは負数を逆の数 (または翻訳としては反対になる数) という名前にすべきと提案している.Kalid は彼の記事で正数,負数を前方への数,後方への数としてはと提案している.もし,後方への数かける後方への数とすると,前方に向くのは,マイナスかけるマイナスがプラスというよりもずっと直感的だろう.
ガウスが提案した虚数の名前は「横の数」である.ガウス流に言えば,直接の横の数かける直接の横の数は逆の数,√-1 * √-1 = -1 となる.すると,-1 * √-1 は逆の横の数,- √-1 となる.そして逆の横の数かける直接の横の数,それは -√-1 * √-1 = +1 となる.以下の図を見て欲しい.
![]() |
Figure 1: Direct and Inverse instead of positive and negative |
![]() |
Figure 2: Direct, Inverse, lateral |
この名前を使うと,「マイナスのマイナスはプラス」ではなく,「逆の逆は元に戻る」ということになる.
Comments
Post a Comment