2020年,長く財政難にあえいでいた国家 A が破産宣告し,国家が競売にかけられた.ここに,初めて軍事的な行動なしでの植民地が誕生する.A 国は多大な借金をこれまで将来に先送りしてきたが,借りた金を返す時が来て,ついに破綻に至った. 2020年,現状の世界には破綻国家 A を含め,様々な問題が山積している. A 国の経済規模は小さくないため,植民地の宗主国の負担が懸念される 比較的順調に経済の低下を抑えていた B,C 国のいずれかが宗主国として有力視されている テロ国家とされる D 準国家は,国家となるために A 国を購入する計画を発表,A 国内のみならず,国際世論は反発 A 国の借金返済能力には疑問があり,宗主国のなり手がいない場合のリスクあり A 国内では,借金をした世代と借金を生まれながらに背負った世代間での対立が激化 G 国も破産による植民地の宗主国を探している.しかし G 国では世代間の戦いが内戦に発展し親が子を子が親を殺す状況となり,国連平和軍が要請される.植民地化された A 国の国民を借金の対価として義勇兵として組織するという計画が発表され,一定の批判を浴びるも,積極的に不賛成を表明する国家なし. H 国は隣国が自国を破産に追いやったとして,極右政権の主が民主的投票により独裁を宣言し,隣国に戦線布告する.しかし,工業力も経済力もないために3日間で破産による敗戦. 世界的に困難のある中,小規模の街レベルでの安定さを保つ独立経済が経済しネットワークをつくったのも 2020 年での世界の変化である.大都市は大量の人口をかかえるため,エネルギーや食料を外部に依存し,グローバル経済に依存するため,格差など同様の問題をかかえる. 一方で小規模ながら太陽光,風力,小型水力などの自然エネルギーによる地産地消分散型のエネルギー源が普及した地域が出現,エネルギーと食料自給を達成した街がグローバルエコノミーの影響を受けずに,独自の通貨を発行し,成長ではなく持続性を求める町々のネットワークを世界中に提携し,国家ではなく街の間の経済が成長している.物資やエネルギー,人の流れは国家に管理されるが,情報に関してはその限りではない国が多く,情報の価値による経済が出現する.